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今年の新入社員は何を考えているか 調査データ・資料
今年の新入社員は何を考えているか〜2005年新入社員の意識調査結果〜

 このレポートは、北海道中小企業家同友会(代表理事三神純一 会員数4804社)がこの春に開催した合同入社式や、新入社員研修会(北見、旭川、釧路、帯広、函館、札幌など)の参加者を対象に実施したアンケート調査の結果をまとめたものです。

一、「労働観」に微妙な変化

 「働く目的は何か」(第1図)をみると、男女ともトップは「創造的に仕事をして、自分の人間的成長をはかるため」(男性38.4%、女性50.1%)で、昨年と変りません。
 しかし、昨年と比較すると男女とも、「創造的に仕事をして人間的成長をはかるため」が若干減少(男性2.3%減、女性2.6%減)し、「趣味やレジャーを楽しむため」(男性2.1%増、女性4.6%増)「幸せな家庭を築くため」(男性0.1%増、女性2.8%増)が若干増えています。
 また、「社会に意義のあることを見つけ、社会をよりよくするため」が男女とも若干減少(男性1.6%減、女性2.2%減)しているのが気になります。「趣味やレジャーを楽しむ」と「幸せな家庭を築くため」を合わせると、男性が40.1%となり、「人間的成長をはかるため」を上回ります。女性も36.8%と「人間的成長をはかるため」に迫っています。男女とも、働く目的が「趣味やレジャーを楽しみ、幸せな家庭を築くため」という傾向を強めており、様々な社会不安の中で、視野が狭くなっているように思われます。

二、「自分の個性や能力を生かせ、将来性があり、自宅から通える会社」を選ぶ

 「会社を選ぶ基準」(第2図)をみると、男女とも第一位が「自分の個性や能力を生かせると思ったから」、第二位が「会社に将来性があると思ったから」となっており、昨年と変りません。ただ、「自宅から通えるから」が、昨年と比較して、男性で2.5%増、女性で1.9%増えており、長期不況の影が感じられます。
 「勤めるに当り、特に確かめたもの」(第3図)では、多い順に男性が「仕事の内容」(38.6%)「勤務時間、休日、休暇」(14.1%)「給料、ボーナス、昇給」(13.7%)「経営者の経営理念」(11.5%)となっています。一方女性も、「仕事の内容」(38.1%)「勤務時間、休日、休暇」(19.8%)「給料、ボーナス、昇給」(14.5%)「経営者の経営理念」(9.8%)となっており、男性と変りません。昨年との比較では、男性の第二位を占めていた「経営理念」が第四位に後退しており、注目されます。

三、「社内の人間関係がよい会社」を望む

 「どんな会社を望むか」(第4図)では、第一位が男女とも「社内が明るく人間関係のよい会社」となっていますが、二位以下では男女で差があります。男性の第二位が「生きがいのある会社」(17.3%)第三位が「専門技能・知識が修得でき、自分を伸ばせる会社」(15.9%)となっています。一方女性は、第二位が「自分の時間がきちんと持てる会社」(17.2%)、第三位が「専門技能・知識が修得でき、自分を伸ばせる会社」(15.0%)となっており、男性と違いが出ています。

四、「人間的に尊敬できる」上司が理想

 「どのような上司を望むか」(第5図)では、男女とも、ほぼどの学歴でもトップは「人間的に尊敬できる人」になっていますが、高学歴になるほど「実行力、統率力がある人」が増える傾向にあります。
 「関心のある社会問題」(第7図)では、男性が「景気動向」(15.8%)、女性が「事故、災害、犯罪」がトップで男女で差があります。
 新入社員を育てるために、仕事を通じて広い視野で社会を見つめ、自己成長と社会的貢献を実感できるように配慮したいものです。

※参考

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第6図 あなたは毎日、新聞を読んでいますか(全道)
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