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このレポートは、北海道中小企業家同友会(代表理事三神純一 会員数4,813社)がこの春に開催した合同入社式(札幌、旭川、函館、帯広などで開催)や新入社員研修会の参加者を対象に実施したアンケート調査の結果をまとめたものです。
回収されたアンケートの枚数と内訳
(全道)( )内は全体に占める割合(%)
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高卒 |
専門卒 |
短大卒 |
大卒 |
合計 |
男 |
92 |
48 |
5 |
89 |
234 |
(39.3) |
(20.5) |
(2.2) |
(38.0) |
(100.0) |
女 |
138 |
37 |
27 |
42 |
244 |
(56.6) |
(15.2) |
(11.0) |
(17.2) |
(100.0) |
男女計 |
230 |
85 |
32 |
131 |
478 |
(48.1) |
(17.8) |
(6.7) |
(27.4) |
(100.0) |
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「働く目的は何か」(第1図)をみると、昨年同様男女とも「創造的に仕事をして自分の人間的成長をはかるため」(男性42・0%、女性53・2%)が第1位を占めています。
しかし、男女では微妙な差があります。「創造的に仕事をして、自分の人間的成長をはかるため」は、女性の方が男性より11・2ポイントも高くなっている反面、「幸せな家庭を築くため」は、男性の方が逆に10・0ポイントも高くなっています。
昨年との比較では、男性は「独立して事業を営みたいから」(昨年比4ポイント減)「趣味やレジャーを楽しむため」(昨年比4・7ポイント減)が減っています。逆に「幸せな家庭を築くため」(昨年比4・3ポイント増)「社会に意義あることを見つけ、社会をよりよくするため」(昨年比4・0ポイント増)が大幅に増えています。
一方女性は、「創造的に仕事をして、自分の人間的成長をはかるため」(昨年比5・4ポイント増)が大幅に増えた反面、「幸せな家庭を築くため」(昨年比7・6ポイント減)が大幅に減って、男女で微妙な差があります。経営環境の厳しさを反映し、働くことの意味を真剣に考えようとする傾向は、女性がより強いようです。 |
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「会社を選ぶ基準」(第2図、3図参照)を見ると昨年同様、男女とも「自分の個性や能力を充分生かせる」「仕事の内容」が最も多くなっています。
ただ、「会社の将来性」(昨年比男性4・6ポイント増、女性5・2ポイント増)「経営者の経営理念」(昨年比男性7・9ポイント増、女性8・9ポイント増)が男女とも昨年より大幅に伸び、逆に「勤務時間、休日、休暇」(昨年比男性5・3ポイント減、女性9・1ポイント減)が大幅に減り、就職戦線の厳しさを伺わせます。 |
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「望む会社」(第4図)をみると、男女とも第1位が「社内が明るく人間関係のよい会社」(男性41・7%、女性45・8%)、第2位が「生きがいのある会社」(男性17・4%、女性16・6%)となっています。
また、「地域社会に貢献できる会社」は、昨年比男性が3・6ポイント増、女性2・6ポイント増と伸びており、注目されます。 |
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「どのように上司を望むか」(第5図のa・b)では、全体的傾向として「人間的に尊敬できる人」が多いものの、他の項目は性別、学歴によって大きな差があります。高卒は男女とも「若者の気持を理解してくれる人」が高く、大卒男性が「個人生活まで相談にのってくれる人」が昨年の倍以上に増え、大卒女性は「実行力、統率力」のウエイトがかなり高くなっています。 |
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「関心ある社会問題」(第7図)では、イラク戦争を反映して「平和問題」が昨年より大幅に増えています。
全体として、経営理念や地域貢献への関心が高く、中小企業も厳しく企業姿勢が問われる時代となったと言えるでしょう。 |
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